一匹のダメ男でも誰かの役にたてたら良い日記

足のニオイが人一倍臭いダメ男が「こんな僕でも一万人に一人にぐらい役にたてたら」と思いながら書く日記

死にかけの婆さん助けて考えが変わった。悪い意味で

先日、車の運転中に、道端で倒れてるお姉さんを見付けました。

 

20代後半ぐらいの綺麗なお姉さん。

 

道端とは言っても、クラブハウスの辺りだったので『酔い潰れて寝てるんだな』とすぐに理解。

 

しかし、場所も場所なので、そのまま放置しておく訳にはいかない。

 

少し前の僕なら

 

「お姉さん、お姉さん、起きて!」

 

「風邪引くよ!水飲む?」

 

「お姉さん、僕とnight of fireしない?」

 

とでも言って寄り添っていただろう。

 

しかし、あの事件以来、僕は

『困ってる人を思い付きで考え無しに助ける事は、自分の首を絞め兼ねない』と思うようになった。

 

なので「○○クラブの近くで人が倒れてます」とだけ近くの警察署に通報して

急ぎの用事もあった為、お姉さんを放置して、僕はその場を去りました。

 

 

この判断が、正解なのか間違いなのかわからないけど

本当に『酔っ払って寝てた』だけならまだ良いが

仮に、本当は今すぐにでも治療が必要で『死にかけの状態で倒れてた』としたなら、良い判断ではなかったんだろうな……とは思う。

 
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3年ほど前の出来事

その日、遅い時間まで仕事をしていた僕は、お腹ペコペコだったので、弁当を買おうと思い、コンビニに寄った。

 

「今の気分はカツ丼や!無かったらカレーで手打ちやな!」

 

とか、独り言をぼやきながら車から降りた。

 

 

すると、駐車場の端っこで婆さんが倒れているのが目に入った。

 

 

婆さんは見た感じ、70歳以上のザ・婆さん!

 

 

婆さんがそんな所で倒れてる状況に困惑しました。

ですが、見るからに調子悪そうにしてたんで、とりあえず近付いてみる事にしました。

 

 

すると、婆さんはヨダレを垂らして

「うぅ~うぅ~」つってマジで死にかけ。

 

 

『困ってる人がいたら助けなさい』

 

 

子供の頃に、母がそんな事言ってたような気がするので、母の言葉を胸に僕は声をかける事にしました。

 

 

「婆さん!どうしたん?」

 

 

婆さんは「うぅ~うぅ~」と言ってるだけで会話にならなかった。

 

すると突然

 

「うっ!!!」

 

と唸りだして、耳に肩を当てるかのように、肩をグイーーって上げて「うっ!うっ!」と言い出した。

 

 

「これは……ゲロを吐く合図だ!」

 

幾度となくゲロを吐いた経験がある僕は、すぐにわかりました。

 

 

このフォームはゲロの合図!!

 

 

慌てて自分の車にあるビニール袋とティッシュを持ってきて、婆さんの口元にビニール袋装着。

 

 

犬の頭を撫でる時のように、優しく婆さんの背中をスーリスリ。

 

 

もう無我夢中!

 

婆さんも僕も!

 

酸味の効いた酒のニオイと、そばとかネギとか何か凄いカラフルなゲロを「オロロ、オロロロ」って、一生懸命の婆さん。

 

 

僕もよくわからんけど「GO!GO!」とか言って。

 

で、何処からともなく変な音が聞こえてきた。

 

 

『プン、プン』

 

『ビッ、ビッ』

 

みたいな。

 

 

「何の音や?」って思って、音の出どころ探したら婆さんのお尻からだった。

 

 

まさかの屁。

 

 

ゲロ吐くのに一生懸命で

婆さんは、力の配分がお尻にも行っちゃってるらしく

 

 

吐いて屁して、吐いて屁して

 

「オエー」プン♪

「オエー」プン♪

 

 

もうだんだんワンツーのリズムで聞こえてくるもんだから

 

僕も負けじと「GO!!GO!!」って、婆さんにエールを送ったりなんかして、嵐が去るのを待った。

 

 

で、10分ぐらいして、婆さんも僕もちょっと落ち着いてきたから

ダッシュで水買ってきて飲ませた。

 

 

そしたら婆さん、水飲ませたらすぐ寝ようとするし

 

「婆さん、自分で帰れる?」

 

って言ってみたけどガン無視

 

 

 

お腹すいてるし、だんだん僕もテンパってきてたので、仕方なく警察署に電話して連れてってもらうことにした。

 

 

婆さんには一応

 

「警察の人呼んだからね」

 

て言ったけど、もちろんシカト。

 

で、一応心配だったから警察が来るまで婆さんの横にいたんだけどさ、、、

 

 

店に入る人も、店から出てくる人も

「うわぁー」

「やっばぁー」

みたいな目で見てくる。

 

 

いやいや、僕も知らん人よ?この婆さん

 

 

「飲ませ過ぎたんかぁオオゥ?」ってかんじでコワモテなおじさんも来たけど

 

「僕が飲ませた訳じゃないんですけどねぇ…ははっ」って返すしかないやん。知らんもん。

 

 

どうやら周りから見ると、僕が息子で婆さんが母親に映って見えてるようだった。

 

 

視線を感じるたびに目で

 

「ちがうちがう」

 

「そうじゃない」

 

って合図してさ。もう鈴木雅之状態。

 

 

たまに心配してか、見に来てくれる店員さんにも「ちがうちーがーう」って目で合図して。

 

鈴木雅之がこの場にいてくれたら、どれだけ心強かった事か。

 

 

そんなこんなで、しばらくしたら警察が来てくれたんだけど、事件が起きた!

 

 

警察が「おばあちゃん、大丈夫?」みたいな事言ってたら

 

突然、婆さん寝ながらパンツ脱いで

オシッコとウンコしはじめた。

 

 

見てた人達

 

「なぁぁぁーー!?」

つって大騒ぎ。

 

『言葉にならない』ってコレの事かと思った。

 

 これ以上この場にいる事は危険だ!

 

 

直感でそう感じた僕は慌てて警察の人に

 

「僕は婆さんの親族でも知り合いでもありませんので、もう帰ります」

 

と伝えて、逃げるように帰った。

 

弁当も買わずに…。

 

って事があったんですけど…。

 

そんでさ、よくよく考えてみたんですよ。

 

この日の事。

 

 

今の世の中って、すぐ何かにつけて

チカンだの変質者だの騒ぐやん?

 

 

この婆さんだって、下手したら僕の事をチカン扱いしてもおかしくないやん?

 

 

背中スリスリしたし、アクシデントとは言えパンツの中も見てしまったし。

 

 

仮に、婆さんが二十歳のギャルで、全く同じ事が起きたとして

 

僕が同じようにギャルを扱ったら、アウトやん

 

 

背中スリスリなんて、少なからずブラジャーのホック触ってしまうし…。

 

 

でも「婆さんだからセーフ」って考えも差別的だったりするんだろうし。

 

 

また違う問題で、もしも婆さんが

「財布の金が減ってる」

とか言い出したら、100%で容疑者やん、僕。

 

 

『やらない善よりやる偽善』

 

『小さな親切大きなお世話』

 

『情けは人の為ならず』

 

とか、色々とそれっぽいことわざあるけど、考えれば考えるほど何が正しいのか解らなくなる。

 

 

結局は見て見ぬふりが一番、『自分の身を守る事』を考えたら安全で平和って気持ちも寂しいな。

 

 

イジメの見て見ぬふりに近いものを感じてしまうわー。

 

 

『誰かを助けよう』って意思は、色々と覚悟が必要なんかね…。

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